2023/12/22

【真さか】朝日新聞「SDGs ACTION!」で紹介いただきました。

【真さか】朝日新聞「SDGs ACTION!」で紹介いただきました。

朝日新聞 SDGs ACTION!

https://www.asahi.com/sdgs/article/15087948

 

YAHOO! JAPANニュース

https://news.yahoo.co.jp/articles/eb84d87e646a3b10363c1e4a5c617a245ab6e667

ランチメニューのCO2排出量を可視化 東京・渋谷で食の環境アクションを実証実験

ランチメニューのCO2排出量を可視化 東京・渋谷で食の環境アクションを実証実験
削減できるCO2の排出量がわかりやすく書かれた「ヴィーガン居酒屋 真さか」のメニュー(筆者撮影)



飲食店のメニューでCO2排出量を可視化し、持続可能な食生活を推進するための取り組み「CO2排出量可視化プロジェクト」の実証実験が東京・渋谷区でおこなわれている。

食の意識的な選択によってライフスタイルにサステナブルな変化をもたらしたいとするプロジェクト。その狙いとは。

 

メニュー毎にCO2の削減量を表示

「CO2排出量可視化プロジェクト」を実行しているのは、データ分析とサステナビリティを重視したプロジェクトを手掛ける企業METRIKAと、持続可能な食生活を推進する取り組みをおこなう団体Quisineによるチーム。

渋谷区の実証実験事業「Innovation for New Normal from Shibuya」に採択され、11月30日から12月31日まで実証実験中だ。

温室効果ガスの排出量が低い食べ物を選択する食のスタイルを「クライマタリアン」と呼ぶ。このプロジェクトは、クライマタリアン的なライフスタイルを広めるための一環として始まった。

今回の舞台となっているのは、若者が多く集まる渋谷パルコの地下1階にある「ヴィーガン居酒屋 真さか」。ここでは、動物性食品を一切含まない食品のみを提供している。

実証実験の期間中、ランチタイムに提供される4種類のメニューには、そのメニューを選ぶことで削減できるCO2の排出量がわかりやすく書かれており、人々の行動変容にどう結びつくかが検証される。

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渋谷パルコの地下にある「ヴィーガン居酒屋 真さか」。こぢんまりした店内はいつもにぎわっている(バードフェザーノブ提供)


 

大豆ミートを使用した唐揚げ定食

実際にランチタイムに店に出かけてみた。メニューは4種類。動物性食材を使用した場合と比較した場合のCO2排出量の削減率は、唐揚げ定食が20.2%、餃子定食が14.5%、ミックス定食が19.8%、麻婆豆腐定食が25.7%と記されている。

例えば唐揚げ定食の場合、この店ではすべて大豆ミートを使っているため、ふつうの鶏肉を使用した唐揚げ定食と比べて20.2%のCO2排出量が削減できるという意味だ。これは、約3本の杉が1日に吸収するCO2量に相当するという。

一番人気という唐揚げ定食を選んでみた。大豆ミートの「唐揚げ」は鶏肉と変わらぬボリューム感があり、食後の満足度も高い。店内を見渡すと、渋谷という土地柄もあり、おしゃれをした若者たちがランチを楽しんでおり、外国人の姿も目立った。

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唐揚げ定食は1100円(取材当時)。タレを選ぶことができる(筆者撮影)

 

   いつものランチメニューの選び方を少し変えるだけという、肩肘を張らない方法でCO2削減に貢献できるのは、特に若い世代にとって選びやすいアクションではないだろうか。「クライマタリアン」としてのライフスタイルを選択するのは、環境のサステナビリティという大きなテーマを、日常的かつ身近なかたちで取り入れることができる方法だと感じた。

 

持続可能な食事選択の多様性

実証実験としての効果測定には、店内に設置されたQRコードからアンケートに答えるシステムを導入している。アンケートでは、答える人の環境配慮への意識や、普段の食事の嗜好などを聞いた後、メニューに温室効果ガスの排出量が表示されていることで選択が変わったかどうか、といった質問が含まれている。

食の選択によって環境問題にアクションできることを知らせることで、消費者の意識や行動がどのように変化するかを後日、分析する予定だ。

プロジェクトの担当者は「意識的に環境負荷の少ない食事を選ぶ機会を増やすことが、生活者の購買選択の価値観となり、食のライフスタイルにサステナブルな変化をもたらすことになる」と説明する。ただし、「できるだけ気軽に考えてほしい」とも付け加える。

実証実験の核になっている「クライマタリアン」のアクションには、「ヴィーガン居酒屋 真さか」で提供しているようなプラントベースの食材を使用するだけでなく、「ジビエの肉や天然の魚介類を選ぶ」「旬の野菜や国産の食材を使用する」などさまざまな方法がある。可能なときに可能なアクションを選ぶという考え方は、取り入れやすい。

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食から環境に配慮した行動を取るための指針を表す「クライマタリアン アクションマーク」(Climatarian.jp提供)

実証実験は12月31日まで。環境へ配慮するアクションのひとつとして、結果が注目される。

(※「ヴィーガン居酒屋 真さか」のCO2排出量の削減率が明記されたメニューはランチタイムのみ)